リターナブルびんポータルサイト

活動報告

第1回 福島県容器リユース推進協議会 全体会議 開催

開催概要

日 時 2013年 2月 6日
場 所 ビッグパレットふくしま コンベンションホールB
(福島県郡山市南二丁目52番地)

福島県容器リユース推進協議会 会場
会場風景

 環境省平成24年度びんリユースシステムの構築に向けた実証事業として採択されている「福島県におけるびんリユース構築の実証」事業に取り組んでいる、福島県容器リユース推進協議会の第1回全体会議が開催されました。福島県庁に開催告知のご協力をいただき、事務局を含めて80名の方にご参加いただきました。
 会議では第一部は開会のご挨拶と基調講演、講演が行われ、第二部では(1)協議会の概略について(取り組みのこれまでについての理解)、(2)事業計画について(今後の取り組みについての理解)、について議論し、今後各場所での検討事項について確認されました。


内容紹介 <第一部>

沼田座長、環境省 縄野氏、福島県庁 斎藤氏のご挨拶で全体会議は始まりました。

沼田座長 ご挨拶

「当協議会では、びんリユース推進を目的に様々な取組みを行っております。本会議の開催にあたっては環境省、福島県からご協力をいただき様々な準備を行ってまいりました。本年度は昨年度までの取組みの拡大・深度化を図っていく予定であります。本日は当会議におけるこれまでの取組み、今後の計画について紹介させていただきましてご理解をいただき、今後のリユース拡大についてご検討いただければと考えております。」

環境省 東北地方環境事務所 縄野氏 ご挨拶

「容器包装リサイクル法が施行され14年が経過いたしました。これまで消費者、事業者、市町村など様々な方のご協力をいただきながら進めてまいりました。現在は制度の見直しに向けて検討を始めるところであります。国としても容器包装に限らず3Rに関する制度をより良いものにしていくために、皆様のご意見をいただきながら検討を進めていきたいと思います。市町村の方にも引き続き、ご協力いただきたいと考えております。」

福島県庁 生活環境部 斎藤氏 ご挨拶

「リユースはリサイクルに比べて一般に環境負荷が少なく、県としても推進していくべき取組みと考えております。当協議会の前身である郡山容器リユース推進協議会が、全国に先駆け環境省のモデル事業として選定されたことは、本県のリユースを進める上での大きな契機になると考えております。この度、福島県容器リユース推進協議会と名称を改め本年度も環境省のモデル事業として採択いただき、県内全域に活動範囲を広げて本日の会議に至っております。県としても関係機関と連携を図りながらびんリユースを進めていきたいと考えております。」

基調講演 『リユースの現状と将来を考える』
国立環境研究所 田崎 智宏氏

「1997年を皮切りに各種リサイクル方が成立・施行され、2005年頃からはその見直しが進められました。リサイクル法の見直しが行われてきた中でリユースが必要であるという話はこれまで主張されてきたところです。リユース全体の促進のために乗り越えるべき障壁としては、1つは保有者が思っている製品価値とリユース市場での価値のギャップを埋めること、リユース品の購入に関しては故障等への不安があり、これに対応する必要があります。
また、びんのリユースにおいて回収(収集)は必要不可欠で、回収率が高いこと、不純物が少ないことが求められます。できるところはまだまだあると考えており、できるところから取り組んでいくことが重要だと思っております。」

講演 『我が国におけるびんリユースシステムについて』
環境省 東北地方環境事務所 縄野 正衡氏

 「循環型社会と3Rについて特に発生抑制、再使用について力を入れていく必要があります。環境省では我が国におけるびんリユースシステムの在り方に関する検討会を開催しており、その背景として循環基本法においてもリユースはリサイクルより上位であり、現存するびんリユースシステムの基盤を維持強化するとともに新たな仕組みのびんリユースシステムを構築するために実施しております。平成22年度から現在まで計8回にわたり検討会を開催し、平成23年度に引き続き平成24年度も実証事業を実施し、今年度は福島県での取組みのほか宮城県、秋田県、奈良県での取組みがあります。
また、グリーン購入法の基本方針の見直し案として、品目「食堂」の配慮事項に「修繕することにより再使用可能な食器、又は再生材料が使用された食器が使われていること」「再使用のために容器包装の返却・回収が行われていること」とされております。」

内容紹介 <第二部>

協議会の概略について

○ 設立趣旨

福島県のごみ減量、温暖化防止に貢献するため、その一つとしてガラスびんのリユースに着目し、また、震災復興に貢献することも目的としています。
2010年11月に発足した郡山市容器リユース推進協議会を前身として、環境省の実証事業として郡山市単位で活動してきましたが、福島県全域での取組みに拡大させていくため、2012年4月に福島県容器リユース推進協議会に改称されました。

○ これまでの取組み
  • 2011年11月14日からR720mlびんの回収実験を開始
  • ポスター(1万枚を小売店などに配布)や新聞一面広告(福島民報新聞、福島県民友新聞)、でRびんについて情報提供
  • 回収されたR720mlびんの買い取りを福島県内の協力していただける小売・卸全てで実施
  • 郡山市では市のごみステーションで回収されたものを収集業者の選別工場で選別後、生きびんはびん商が有償で買い取り、蔵元でリユースする取組みを実施
○ 2012年度事業計画の概略
  • 2012年6月からR720の広告 トラックラッピングを開始。11tトラック1台、4tトラック1台が走っている
  • 環境省「平成23年度びんリユースシステム構築に向けた実証事業」の支援を受け、郡山市リユースびん回収拠点マップを作成。2012年11月に公開
  • 2011年11月〜2012年10月までの1年間で83,475本を回収。回収本数1本あたり1円として2012年12月10日に 83,475円を寄付

事業計画について

  • 郡山市で実施していた回収後にリユースびんを抜き取る取組みを、福島県全域での実施に拡大することを検討
  • ごみの日カレンダーへの反映の提案
  • 市町村における「びんリユースの実態調査」
  • チラシの配布・掲示
  • ネックリングの利用

まとめ

行政収集ができるかどうか、どういう形であればご協力いただけるかを検討していただきたい。できるとなれば、チラシ、ネックリング、ごみの日カレンダーなどを活用してびんリユースを進めていくことができる。

閉会の挨拶

事務局長の小沢氏のご挨拶で全体会議は閉会しました。
「容器リユースは個別の主体だけでは実施できない、いろんな主体が連携していく必要があります。ご出席いただいている市町村の皆さまとも、連携して進めていきたいと考えております。容器リユースは新たな町の再生でもあり、ライフスタイルの見直しにも貢献できる取組みです。 県全域での取組みを進める福島県は全国的にも注目を浴びているところです。引き続き取組んでまいりますので、ご協力いただきたいと思います。」

<関連資料>

※ 平成24年度 環境省請負業務
 「平成24年度東北復興に向けた地域循環資源徹底利用促進事業(びんリユース促進実証事業)」
 平成25年3月 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 発行 より抜粋。